3DCoatの開発元であるPilgway社から、3DCoat 2024と新しい3DCoatTexturaを含む2024年のラインナップの正式リリースが発表されました。前年のリリース以降、数十個の新しいツールと改善点が実装されています。2024年のリリースにおける主要な新機能のリストを以下に挙げますので、ぜひご確認ください。
- ベクター変位(Vector Displacement)ブラシのサポートがVDMブラシの小さなライブラリを介して追加されました。このライブラリは、“Alphas”パネル内のさまざまなVDMブラシサブフォルダで提供されます。標準的なグレースケールブラシと同様の方法で、VDM EXRファイルを“Alphas”パネルにインポートできます。
- “Pick & Paste”という名前のベクター変位(Vector Displacement)作成ツールが追加され、アーティストはシーン内の既存のオブジェクトのほぼすべてのサーフェス形状を迅速かつ簡単に抽出できるようになりました。他のアプリケーションのように、平面の作成後、目的のオブジェクトをゼロからスカルプトするという面倒な手順を踏む必要はありません。Pick & Pasteツールを使用すれば、権利を有するモデルからVDMブラシを作成できます。
- ボクセルライブブーリアンが導入されました。複雑な子オブジェクトであっても、Add(加算)、Subtract(減算)、Intersect(交差)モードが搭載され、高いパフォーマンスを発揮できます。
- レイヤーマスク+クリッピングマスクが、Photoshopと同様に実装され、Photoshopとの互換性があります。 これは、頂点ペイント、頂点テクスチャ (Factures) 、ボクセルペイントでも動作します。
- 継続的かつ段階的なUIの改善においては、(フォントの読みやすさ、間隔、カスタマイズの刷新により)視覚的な外観を改善するさまざまな取り組みが継続され、さらに便利な機能がUIに追加されました。
- モデリングルームに”Edge Flow”ツールが追加されました。これにより、周囲のジオメトリ間で、調整可能なレベルの曲率を(選択したエッジループに)追加できます。
- 複数のモジュールを持つPythonプロジェクトに対応しました。
- Python/C++スクリプト開発者とユーザーを連携させるAddonsシステムが導入されました。これにより、スクリプトの共有、指示の提供や情報の検索が簡単に行えます。いくつかの便利なアドオンには、ランダムな亀裂を伴うリアルな破壊 – “Break mesh with cracks”アドオンなどが含まれています。
- 待望のシーンスケールマスターツールが実装され、インポートまたはエクスポート時にアプリケーション間でのシーンスケールの忠実度がより正確になりました。
- AppLinkのアップデートにより、Blender 4のサポートが向上しました。
- AIアシスタント (3DCoatの専用チャットGPT)が導入され、UIカラースキームの切り替えがスタートメニューに配置されました。
- Python/C++でのUV管理が大幅に改善されました。
- Curaで使用できるように3Dプリント向けのエクスポートが更新されました。
- (Photoshopや他のアプリケーションと同様に)レイヤーにテクスチャマップのプレビューサムネイルが追加されました。
- アクティビティバーの縦方向の配置が新しくなり、右コラムのすぐ内側に配置されます(位置と機能はPhotoshopのパネルバーと同じ)。ナビゲーションバー(ビューポートの右上部分)と同様に、UIが乱雑にならないように自動的に非表示になり、カーソルが近くに移動したときにのみ表示されます。カーソルが(バー内の)アセットパネルアイコン上に一瞬でも重なると、3DCoatは即座にアセットパネルのコンテンツを右側のコラムいっぱいに表示します。これにより、UIがより効率的になり使いやすくなりました。
- (タイムラプスを含む)すべてのViewport-Capture機能が”Capture”メニューに統合されました。
- 過去に登録された奇妙なバグを防ぐために、ドキュメントのデフォルトの場所を User/Documents/3DCoat/に変更しました。
- オプション:スカルプトツリーのアイテムが、Density(密度)またはPolycount(ポリカウント)、もしくはその両方を表示できるようになりました(RMB > Settingsから有効にできます)。
- 追加されたオプション:“Select & Transform”ツールにより、RetopoワークスペースでCTRL/SHIFTキーを押すと、ギズモを一時的に非表示にできます。
- カメラメニューに元に戻す/やり直しのナビゲーションが追加されました。デフォルトではALT-Z、ALT-Yですが、この機能により前のビューに簡単に戻ることができます。
- ビューギズモが導入されました。設定でオフにできます。
- Retopo/モデリングルーム: Capツールが修正されました。より多くのパターンが追加されました。
- カメラ管理用のPython APIが導入され、上/左/正面などのビューを微調整して、カメラを瞬時ではなく、徐々に移動させることができます。
- モデリングルーム: Smart Extrude(スマート押し出し)ツールを簡略化しました。
- “Surface Revolution”ツールに、X/Y/Z軸を回転軸として選択する機能が追加されました。
- その他、多数のバグを修正し、パフォーマンスの向上に取り組みました。
3DCoat 2024の最新バージョンを必ずご確認いただけるようお願いします。 有効な3DCoat V4ライセンスまたは最近のリリースのいずれかをすでにお持ちの場合は、Pilgway社のWeb サイトでお持ちのアカウントによりライセンスを 3DCoat 2024にアップグレードできます。
3DCoatまたは3DCoatTexturaのご使用が初めての場合は、製品のダウンロード後、全機能を使用できるトライアルを無料で30日間お試しいただけます。なお、他の多くのアプリケーションとは異なり、トライアル期間の終了後もプログラムへのアクセスはブロックされません。無料の学習モードで好きなだけ3DCoatの練習を続けることができます。
3DCoatについて
3D-Coatは、ユーザーが持つ3Dのアイデアを、デジタルクレイのブロックから、製品レベルの完全にテクスチャされた有機的またはハードサーフェイスモデルへ進化させるのに必要なツールが全てそろったアプリケーションです。3D-Coatは、英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、韓国語、日本語、中国語、そしてロシア語でご使用いただけます。