Toolchefs社は、Atoms VFX 4.0.0をリリースしました。

新機能ビデオ

 

このリリースでは、群衆システム(Atoms VFX)の使い勝手を向上させるだけでなく、AIを使って群衆を動かす機能を追加することにフォーカスしています。

この新しいバージョンには、以下の機能と改善点が含まれています。

  • 挙動ツリー(Behaviour Tree)
  • デバッガウィンドウ(Debugger Window)
  • Mixamoキャラクタのインポータ
  • Houdiniの群衆コンバータ
  • Atoms UIの改善
  • パフォーマンスの改善
  • USDエクスポータの改善

新しい機能と改善点の全リストについては、このページのリリースノートをご確認ください。

挙動ツリー(Behaviour Tree)

この新しい挙動ツリー(Behaviour Tree)を使用することで、条件付きの群衆挙動を作成できるようになりました。この新しいシステムでは、ユーザによって実行可能なアクションの範囲が大幅に広がりました。

挙動ツリーはノードベースのシステムです。このシステムでは、例えば、ある位置に向かってエージェントを動かしたり、エージェントのアニメーションを変化させたり、他のエージェントを修正したりするなどのいろいろな条件に基づいて、アクションを実行することができます。ATOMS VFXの挙動ツリーの実装は、Unreal EngineやUnityなどのゲームエンジンで使用されている機能に基づきます。

他社製品のMassiveは挙動ツリーを大きな基盤としており、Golaemには独自の実装が行われています。また、Houdiniにはこの機能がありません。

この機能がどのように働くかを説明するビデオをいくつか準備しました。

これらのビデオは、この機能の使用方法を紹介する実例です。近日中にさらに多くのビデオを公開し、他のユーザケースも掲載する予定です。

デバッガウィンドウ

新しいデバッガウィンドウが追加され、

・スプレッドシートフォームで、エージェントの設定値が一目でわかるようになりました。

・挙動ツリーの現在の状態を可視化できるようになりました。

Mixamoキャラクタのインポータ

Atomsの構造が、他の3Dパッケージからのファイルを読み込みやすくなりました。

Atomsは、すでにReallusion Character CreatorおよびiCloneからのFBXをサポートしています。

今回、数回のクリックで、Mixamoからキャラクタを直接インポートできるようになりました。Mixamoのキャラクタは、ゲームで多数使用されているだけでなく、インディーゲームや小規模のスタジオでも簡易テストや制作に使用されています。

Houdiniの群衆コンバータ

AtomsのHoudiniの群衆コンバータが改善されており、群衆をマルチスレッドでエクスポートすることができます。また、このツールの以前のバージョンでは実行できなかった、エージェントの定義を自動的にエクスポートすることもできます。ATOMS VFXの、Houdiniの群衆コンバータは、以下のいずれかの要求をお持ちのスタジオ向けの完璧なソリューションです。

・キャッシュのポスト編集が可能なツールがほしい

Houdiniには、群衆をエクスポートした後、群衆のキャッシュを編集するツールがありませんが、Atomsには実装されています。キャッシュの編集は、群衆アーティストが新しいシミュレーションを動かさずにただシーンを配置するショットに、最適な解決策です。

・Houdiniの群衆をUnrealに取り込みたい

Atomsを使用しない場合、Houdiniの群衆をUnrealに取り込むには、Alembicファイルをエクスポートするか、Houdiniエンジンを使用するのが一般的な方法です。どちらの方法も、リアルタイムのパフォーマンスが低下するため、理想的ではありません。一方、Atomsを使用すると、キャッシュを読み込んで表示させることが可能なため、Unrealのパフォーマンスを一定に維持することができます。

それらに加え、Atomsは、Houdiniのエージェント定義を直接使用できるようになりました。

これらは、Houdiniの中で、Atomsの競争力を高めるためにToolchefs社が取り組んでいる初期段階です。

Atoms VFX について

群衆シーンのレイアウトや群衆シミュレーションをするのに特殊なスキルは必要ありません。Atoms VFX によってシーンの群衆を様々な方法でレイアウトし、クリック数回 で最初のシミュレーションまで行うことができます。