Gaeaチュートリアル:山を動かす(Moving Mountains)

3つの山塊を個別に配置して結合し、侵食 → 堆積 → 色仕上げまでを最短手順で仕上げます。

1) 山塊(ジオプリミティブ)を3つ用意します

1  山塊(ジオプリミティブ)を3つ用意します
 Mountain系や Ridge などのジオプリミティブで、形の異なる山を3つ作ります。Ridgeはシャープな稜線ベースを素早く作るのに向いています。

2) 各山の直後に Transform を挿します

2 各山の直後に Transform を挿します
 各山直後に Transform を追加し、位置・回転・スケールを個別に調整できるようにします。外周が気になる場合は事前に Zero Borders を入れると扱いやすくなります。ギズモは Z で表示/操作します。

3) Combine で3つの山を結合します(Max 推奨)

3 Combine で3つの山を結合します(Max 推奨)
 3つの山を Combine に順次入力して合成します。ブレンド Mode: Max にすると、重なり部分で「高い方」が採用され、形の食い合いを避けやすいです。必要に応じて F8(MultiMix)で Combine のチェーンを一括生成してから微調整します。

4) 合成ノードを Pin して最終像を見ながら動かします

4 合成ノードを Pin して最終像を見ながら動かします
 合成ノードを Pin(F キー) しておくと、個々の Transform を調整しても常に合成結果(最終像)を見ながら作業できます。カラー系を地形上で確認したい場合は Pin as Underlay(G キー) を併用します。

5) 足りない地形は Ridge で隙間を埋めます

5 足りない地形は Ridge で隙間を埋めます
 合成後に空白の領域が出たら Ridge を1本追加し、Combine にもう1入力としてつなぎ、 Mode: Max で重ねると自然な稜線で隙間を充填できます。

6) 各山に Stratify を適用して地層感を出します

6 各山に Stratify を適用して地層感を出します
  Stratify はテラスとは異なり、破断した層を局所的に作るノードです。各山ごとに Transform で向きを少し変えると層の走向に差が生まれ、風景に表情が出ます。

7) 全体に Erosion を一発かけます

7 全体に Erosion を一発かけます
 合成後の地形に Erosion を適用し、一体感と現実味を与えます。まずは Downcutting/Duration を高め、細部(Detail)は控えめ といった大局設定から詰めていきます(なお、公式ドキュメントでは、Erosion の代表的プロパティ(Duration / Downcutting / Strength / Inhibition など)を「Expose Properties」で公開しておくと外部から操作しやすくなる、と案内されています。

8) Sediment で量感を補います(粗い堆積のイメージ)

8 Sediment で量感を補います(粗い堆積のイメージ)
 Sediment は地形上に厚い堆積層を形成し、侵食で削れすぎた量感を戻すのに有効です。設定次第で雪や砂の表現にも応用できます。

9) SatMap + ColorErosion で自然な色を与えます

9 Sediment で量感を補います(粗い堆積のイメージ)
 SatMap は実衛星データ由来のカラーマップを多数(製品ページでは 1,400種超 と案内)備えており、素早く自然な着色ができます。さらに ColorErosion を重ねると、堆積の流れに沿って色が移動・なじみ、谷筋や稜線の方向性が自然に強調されます。

10) 高解像度で確認します

10 高解像度で確認します
最後にプレビュー解像度を上げ、Stratify の向きや Transform のスケール差を微調整して仕上げます。必要に応じて Erosion や Sediment の度合いも再調整します。
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