Gaea 2.2では、Erosion_2の大幅なアップグレードやIceノードの追加、複数の新ノード、既存ノードへの20以上の改善、主要なワークフロー強化、それに150件を超えるバグ修正や安定性向上が含まれています。

Gaea 2.2 リリース

過去3ヶ月間、私たちは全力でGaea 2.2を開発してきました。新機能の追加だけでなく、内部エンジンの安定性強化も含め、これはGaea史上最大級のアップデートと考えています。ユーザーや社内テストチームから寄せられた50件以上の提案やアイデア、100件超のバグ修正に対応しました。

さらに、近い将来に予定している多くの機能向上(例:Houdini向け Gaea TOR Processor SOP の復活)への基盤も整えました。

さらに、近い将来に予定している多くの機能向上(例:Houdini向け Gaea TOR Processor SOP の復活)への基盤も整えました。

Selective Precipitation Gaea 2.2

Erosion_2: Selective Precipitation

Gaea 1の定番機能「Classic Erosion」の中でも人気の高かった「Selective Precipitation」が、GPU対応の新アルゴリズムに移植されました。

Gaea 2.2 リリース Gaea 2.2 リリース 画像2

Selective Precipitationには2種類の使い方があります。1つは雨影、傾斜、高度制限を設定するOrographic Erosion制御、もう1つは任意のマスクで降水範囲を自由に定義する方法です。


Glacie

Glacierノードは、Snowやその他のカスタム入力から厚い氷床を生成します。さらに、斜面に沿った方向性の溝(グルーブ)、河跡のような亀裂、複雑な下部構造といった多様な氷地形を表現できます。

Gaea 氷河地形

Snowfield

Snowfieldは、大規模な環境や雪深い山岳地帯向けに設計された新しいスノーノードです。スノーカスケード方式による積雪シミュレーションにより、新雪と旧雪のリアルな相互作用や、従来の単一Snowノードでは実現できなかった雪の堆積を表現できます。

Gaea 雪景シーン

Examples Browser

新しいExamples Browserは、スタートダイアログおよびファイルメニューからアクセスでき、60個の新しいサンプルに簡単にアクセスできます。

Gaea 2.2 released サンプルリスト

これらのサンプルは今後も継続的に更新されていきます。

 新たに追加されたサンプルには、「Glacier Complex Setup」のような、プロダクション品質の高度なセットアップも含まれています。

Gaea 2.2 released ノードエディタ画面

Single Craters

Craterノードは、Craterfieldノードと同様に単一のクレーターを生成できるようになりました。ZキーでGizmoを使用してビューポート内で移動でき、複数のCraterノードを連結してクレーターを重ねることも可能です。

Gaea クレーター例

Debris

Debrisノードは高性能かつ効率的にアップグレードされ、個々のデブリサイズをより正確に設定できる新しいサイズ制御機構が追加されました。

Erosion_2の新機能「Selective Precipitation」と組み合わせることで、地形表現の可能性がさらに広がります!

Gaea 2.2 released ディテール地形

Trees + Shrubs

Treesノードは、使いやすさと予測性を高めるよう全面的に刷新され、Gaea 1のArborealノードにより近い動作を実現しました。

Gaea 2.2 released 立体地形表示
PC版 1枚表示
スマホ版 2枚目 スマホ版 3枚目
スマホ版 4枚目 スマホ版 5枚目

3つの樹木システム/ビオトープを重ねることで、複雑な生態系を構築します。最後の画像は、樹木を育てる際に考慮される淡水などの内部データを示しています。


Colorized Mask Previews

ViewportやSkyプロパティで複数のマスクの色付けオプションを選択できるようになりました。新しい表示モードにより、状況に応じてディテールをより正確に視覚化できます。

Gaea 2.2 released 3
Gaea 2.2 released 2-1

Other Nodes

 Shapeプリミティブ:幾何学的な形状を生成するための新しい基本ノードです。

Gaea 2.2 released 6

 IceFloe

湖や海岸に凍結した氷塊を生成します。

Gaea 2.2 released 6

Dusting

粉塵の角度制御を無効にできるようになり、さらに柔軟な調整が可能になりました。

Gaea 2.2 released 6

BlobRemover

小さな塊や分離した形状を検出して除去する、低レベルのユーティリティノードです。

Gaea 2.2 released 6

Scree

地形の流域に小石や岩を追加するためのノードです。簡単に細かなディテールを加えることができ、Debrisノードと組み合わせることで、使用するデブリ数を抑えながらも大量の岩が堆積しているような見た目を演出できます。

Gaea 2.2 released 6

さらに・・・
New Nodes(新規ノード)

  • 🧹 BlobRemover — 地形上のノイズ的な形成物をクリーンアップします。
  • 🪨 Distress — 侵食や劣化のディテールを追加します。
  • 🧊 Glacier — 山岳地形に巨大な氷床を追加します。
  • ❄️ IceFloe — ひび割れた凍結地形をシミュレートします。
  • 🔷 Shape — 地形の基本プリミティブを生成します。
  • 🪨 Scree — 岩のデブリを自然に散布します。
  • Snowfield — 大規模な積雪や高山の降雪を専門に扱うノードです。
  • 🔣 Var — 高度なグラフ内で変数を作成・操作します。
  • 🌿 Shrubs — Treesノードと連携して、広範囲に低木や藪を生成します。
  • 🩹 Heal — Gaea 1からGaea 2に移植されたノードです。

Node Updates & Improvements

ノード更新と改善

Crater 単一クレーターの配置および Gizmo(移動・回転ハンドル)に対応。
Craterfield Craterfieldでパフォーマンスが大幅向上。
ColorErosion ColorErosionに拡散(Diffusion)制御を追加。
Debris Debrisにスケール制御を追加し、よりアートディレクションしやすい出力に。
DriftNoise DriftNoiseで従来のGaea 1スタイルを選択可能に。
Erosion2 Erosion2が選択的処理に対応し、アルゴリズムを全面刷新。
  • 地形性侵食制御を追加
  • マスク入力に対応
  • 方向バイアスを追加
  • 再現性の高い出力の精度向上
Crumble Crumbleに方向バイアスを追加。
EasyErosion EasyErosionでも方向バイアスに対応。
Dusting 傾斜カバー範囲をオン/オフ可能に。
ThermalShaper GPU向けに高速化し、追加パラメータを含めて再構築。
Mixer 高さ/傾斜入力に対応し、未接続時は一定色を表示。
Sediments Sedimentsに微細(Fine)モードを追加。
Snow モデルスケール パラメータを追加し、セカンダリポートの表示を修正。
Slope 傾斜選択を微調整する MicroAccent パラメータを追加。
Steps Stepsノードの誤動作を修正。
Peaks Peaksノードに検出感度を高めるオプションを追加。
RGBSplit RGBSplitにグレースケールモードを追加。
RGBMerge 色混入処理を改善し、新しい強化オプションを追加。
Recurve 配向性を改善。
Transform ラー入力に対応し、位置範囲を–1〜+1に修正。
WaterColor HSLモードを追加し海域表現を刷新。AccumulationモードではGuide入力が不要に。
Blur カラーマップに対応。
MeshWarp MeshWarpをTextureBakerに改名し、名称を明確化。
GroundTexture GroundTextureに単純ラフネスモードを追加。

Bridge Updates(外部連携強化)

Bridges ロゴと各種DCCツールのアイコン

さらに多くのブリッジが計画されており、完全なオープンソース プロジェクトになります。

 Gaea2Unreal(UE 5.6対応)

・オープンソースのプラグインが Unreal Engine 5.6 に対応し、製品レベルで利用可能になりました。GitHub からダウンロードできます

Gaea2Houdini 再構築!
フィードバックを基に再設計され、近日中に Houdini へ Gaea TOR Processor SOP が再導入予定です。新しい Variables と Expressions、バックグラウンド Build System により連携が高速化。TOR Processor は ColorErosion 対応のカラー処理も行えます。

カラフルな地形データの3Dビジュアル

Gaea 2.2 を入手して、Gaea の体験をさらにレベルアップしましょう。

 今後数週間にわたり、複数のブログ記事や動画で新機能を詳しくご紹介していきます。
どうぞお楽しみに!

カラフルな地形データの3Dビジュアル

互換性に関する注意

Gaea 2.1以前との互換性について
  • Trees(ツリー)
  • Cellular3D(セルラー3D)
  • Debris(デブリ)
  • ThermalShaper(サーマルシェイパー) ※出力結果に若干の差異が生じる可能性があります。
上記ノードは、Gaea 2.1以前のバージョンとの完全な後方互換性がない可能性があります。
Gaea 2.1 から 2.2 にプロジェクトを移行する際は、必ず事前にバックアップを作成し、すべてのノードが正しく動作することをご確認ください。
Gaeaは障害復旧用に Autosave フォルダにリカバリコピーを自動生成しますが、
万が一に備えて手動によるバックアップも必ず保持してください。