最新のメンテナンスアップデート「Mari 7.1v2」がダウンロード可能となりました!このアップデートでは、安定性とパフォーマンスの向上を目的とした改善に加え、コミュニティから報告されたいくつかの重要なバグ修正を行っています。
さらに、RenderManやその他のDCCツールで使用されるタイル状ミップマップを含むEXR形式との互換性を向上させる新しいエクスポート設定を導入しました。これにより、テクスチャ変換の待機時間が短縮され、よりスムーズな作業が実現します。
Mari 7.1v1をご利用中の方は、最新の変更点をご活用いただけるよう、7.1v2へのアップデート推奨します。
現在サブスクリプションやメンテナンス契約が有効な場合、Mari 7.1v2を今すぐダウンロード可能です。もし契約が切れている場合は、弊社までお問い合わせください。
Happy Painting! 🎨
機能強化
◆エクスポート設定の強化
Mari 7.1v2では、EXR画像のエクスポート設定に3つの新しいオプションが追加されました:
- Tiled:タイル化されたEXR画像をエクスポートします(従来のMariリリースと同じ動作)。
- RenderMan:RenderMan準拠のタイル化およびミップマップ付きEXRファイルをエクスポート。事前変換なしでRenderManに直接ロード可能です。
- Scanline:スキャンライン形式のEXR画像をエクスポートします。
これらのオプションにより、より柔軟なエクスポートが可能となり、特にRenderManユーザーにとっては作業効率が大幅に向上します。
◆Startup
新しい環境変数 MARI_FORCE_DISABLE_ALPHA_WARNING が実装されました(ID 592529)。
この変数を「1」に設定すると、プリリリース版のMariで表示されるアルファ警告ダイアログが無効化されます。これにより、作業中の不要なポップアップを回避し、スムーズな作業環境を提供します。
バグ修正
最新のメンテナンスアップデート「Mari 7.1v2」では、多岐にわたるバグ修正が行われ、作業の安定性と効率性が向上しました。以下は、今回のアップデートで解決された主要な問題点の一部です。
◆2Dペイントモード
- ID 578049: 2DペイントモードでPaint Bufferの変形をリセットすると、一時的に不正確な変形が表示される問題を修正。
- ID 584716: 新規に作成された8ビットの2Dペイント画像の塗りつぶし色が、選択した色と一致しない問題を解決。
◆カメラ
- ID 580161: パースカメラのNear、Far、FoV設定がプロジェクト再読み込み時に一貫して保存・復元されない問題を修正。
◆イメージマネージャー
- ID 590393: イメージマネージャーパレットがキーボードショートカット入力を認識しない問題を解消。
◆ノードグラフ
- 多数の修正: ノード間の動作やパン操作、Bake Pointノードの無効化に関する問題を解決。また、特定の条件下で発生していたクラッシュや接続ループ(循環接続)も修正されました。
◆ペイントバッファ
- ID 572364: UVが重複したジオメトリにペイントする際、ストロークが無視される問題を修正。
- ID 587619: マーキー選択ツールでスカラー/RAWデータをペイントバッファに持ち上げるとクラッシュする問題を解消。
◆パフォーマンス向上
- ID 584571: カラープリセットメニュー内でのスウォッチのドラッグ&ドロップ時にクラッシュする問題を修正。
- ID 594461: ノードプロパティの調整時、下流に複数のマルチチャネルノードがあるとパフォーマンスが低下する問題を解消。
◆USDエクスポート
- ID 568755: USDマテリアルがRenderManのコンテキストを適切に指定しない問題を修正し、Katanaで正しい出力接続が得られるよう改善。
確認済みの不具合
以下は、Mari 7.1v2の既知の問題点です。現在も解決に向けて取り組んでおりますので、該当する場合はワークアラウンドや注意点をご参考ください。
◆2Dペイントモード
- ID 589611: 2DモードでCtrl+R+LMBを使用してキャンバスを回転させた際、Paint Bufferが同時に回転しない問題があります。
◆自動プロジェクトバックアップ
- ID 568794 / 590370: 新しいプロジェクト自動修復ツールは、現在Windowsではサポートされていません。
◆カラー関連
- ID 582834: 現行のOCIO(OpenColorIO)実装の制限により、明るいライティング環境下では、ビューポートシェーダーでペイントした値が露出オーバーやバンディング(色の段差)を起こす場合があります。
- ID 590190: Paintノード、Bake Pointノード、またはチャンネル作成ダイアログ内で、カラープリセットシェルフからカスタムスウォッチを選択すると、スカラー データチェックボックスが有効な場合に選択されたスウォッチ色と一致しない塗りつぶし色が設定される問題があります。
◆フィルター
- ID 568026: Gaussian2Dフィルターを現在のペイントターゲットの選択された面に適用した場合、X軸(水平方向)のみがぼやけ、Y軸(垂直方向)がぼやけない問題があります。
◆イメージマネージャー
- ID 568808 / 590368: 新しい「Node to Image Selection」および「Image to Node Selection」アクションに対応するメニュー項目が、ノードグラフのコンテキストメニュー内にまだ存在しません。
- ID 568808 / 590391: 同じパスから複数の画像が読み込まれた場合、「Node to Image Selection」が常に最も最近インポートされた画像を選択してしまいます。
◆ノードグラフ
- ID 568818 / 590367: 「Select Backdrop Only」アクションのショートカットリストに、リリース版には関係のないMetaキー(Windowsでは該当なし)のショートカットが含まれています。
◆Python関連
- ID 540263: actions = widget.actions()を使用してツールツールバーにアクションを追加すると、Mariがシャットダウン時にクラッシュする問題があります。この問題を回避するために、ToolBar.insertAction()を提供しています。
◆ローラーブラシ
ID 524361: ローラーブラシを「Jittering Brush」システム(Tipごとにジッター設定)と併用すると、各Tipで異なる色を使用する代わりにグラデーション効果が生成される問題があります。
システム要件
サポート対象オペレーティングシステム | |
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Windows | Windows 10 および 11 64 ビット |
Linux | Linux 64 ビット (Rocky/RHEL 9) |
デスクトップ環境 | GNOME(推奨) |
最小ハードウェア要件 | |
---|---|
プロセッサ | クアッドコアプロセッサ |
ストレージ | 10GB以上の空き容量 |
メモリ | 4GB RAM |
ディスプレイ | 1680 x 1050ピクセル解像度 |
グラフィックス | NVIDIA または AMD グラフィックカード 1GB グラフィックメモリ OpenGL 3.2以上* |
推奨システム要件 | |
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プロセッサ | 2.5+Ghz クアッドコアプロセッサ |
ストレージ | 250GB以上の空き容量(SSD推奨) |
メモリ | 16GB RAM(追加の仮想メモリ推奨) |
ディスプレイ | 1920 x 1080ピクセル解像度 |
グラフィックス | NVIDIA または AMD グラフィックカード 2GB以上のグラフィックメモリ OpenGL 4.4以上 |
* ディスプレイスメント プレビューはOpenGL 4.0以降をサポートするカードとドライバーでのみ利用可能です。
注意:「推奨」は、特定のニーズを満たすことを保証するものではありません。
テスト済みのワークステーションハードウェア
HP | Dell | Lenovo |
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|
Dell Precision 7820 | LenovoP620 |
テスト済みのGPUハードウェア
Vendor | Tested GPUs |
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AMD プロシューマー グラフィック カード |
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NVIDIA プロシューマー グラフィック カード |
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NVIDIA エンタープライズ グラフィックス カード |
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Mari 7.1v2 アップグレードについて
Mari 7.1v2 は、メンテナンス期間が有効なお客様に対して無償で提供され、ダウンロードが可能です。
メンテナンス更新をご希望のお客様は、こちらまでご連絡ください。
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※ダウンロードにはアカウントを作成する必要があります。
Mari について
Mari — デジタル 3D テクスチャ ペイント ソフトウェア
手描きからプロシージャルまで、自由自在な3Dテクスチャペイント。
Mari――限界を超えた3Dペイント体験 「アーティストに優しい3Dペイントツール」
Mari®は、限界を知らない3Dペイントツールです。
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