最近 Lightmap からの情報発信が静かに感じられたかもしれませんが、その裏ではこれまでで最も複雑かつ高機能な新しいライトタイプの開発を進めていました。これにより、これまでにない高度で柔軟なライティング効果が可能になります。現在も UI を磨きつつ最終調整を行っていますが、今回は私たちが取り組んでいる内容をお見せし、今後の展開を少しだけご紹介します。
長年にわたり、多くのお客様から「カスタムのライト形状を描画したい」というご要望をいただいてきました。当初は、ユーザーが閉じた形状を描き、各ポイントでフォールオフ(フェザー)を調整してエッジを柔らかくし、さまざまなライティング効果を作り出せる機能に着手しました。

左:フェザーを適用した形状、 中央:小さな形状に大きなフェザー、 右:Lumi-Curve ― 点/線から光が減衰
しかし開発の過程で、それよりもライトソースとしてさらに有用な関連ライトタイプを特定し、そちらの開発を優先することにしました。それがLumi-Curveです。
形状ベースのライティングには制限があり、形状自体の輝度は平坦で、フォールオフはエッジから外側にしか働きません。この方法は実際のライトソースというよりマスクとしての用途に適しています。
Lumi-Curve では、光の効果の中心に線が置かれ、その線を取り囲むようにフォールオフを制御できます。線からエッジまでの明るさは値ランプで調整でき、無数の設定が可能な非常に多用途なライトソースとなります。
描きたいカーブをそのまま描くだけで Lumi-Curve が完成します。
光は線の両側から徐々に減衰します。カーブはインタラクティブに調整でき、両側のハンドルでフォールオフのオフセット距離を変更できます。操作は直感的です。
フリースタイルモードに切り替えると、フォールオフポイントや接線ハンドルを手動で調整でき、ライティング効果の形状をさらに細かくコントロールできます。
線の各端には丸み設定があります。完全に丸めれば、必要に応じて曲げたり形作ったりできる円形ライトを作成できます。丸みを100%にすると、極めて短い線=点から光を放ち、そこから減衰させることも可能です。
線の両側のフォールオフは対称にも独立にも調整でき、端点周辺でフォールオフ同士をどのようにブレンドさせるかも制御できます。
さらに、カーブの長さ方向の輝度を制御する値ランプがあります。これにより、光跡を伴う彗星や動くライトのように、長さに沿って光をフェードアウトさせる効果を簡単に作れます。
このライトソースを自動車向けプロジェクトで使用する場面を想像してみてください。無限に曲がり、あらゆるライティング効果を生み出せる究極の柔軟なライトソースとして、最も困難なライティング課題を解決します。
インターフェースは直感的でレスポンシブな調整と同時にリアルタイムでモデル上の結果を確認できます。
Lumi-Curve は HDR Light Studio 9 の最初のドロップに搭載予定です。
この機能に関するさらなる先行情報を、今後もブログでお届けしますのでご期待ください。
HDR Light Studio で Lumi-Curve を早期に試用し、ベータテスターとして参加したい方は、paul.denhard@lightmap.co.uk まで(英語で)ご連絡ください。