インディゾーンにて「戦国武将」を連載中のフリーランスCGデザイナーの越智光進様に、Marvelous Designer 8の新機能を使用したレポートを頂きました。

モデルの作成は、Mayaを使用しています。そのモデルをMD8にて作成してV-ray for Mayaでレンダリングしています。

使用ソフト:

  • Marvelous Designer 8
  • Maya 2018
  • V-ray for Maya 3.6

 

Marvelous Designer 8 についてのレポート

2019年2月28日

Marvelous Designer 8を触る機会がありましたので新機能をざっくりレポートしておきます。

触ってみての感想ですが、

◆Remeshing(beta)

こちらはまだBeta版ということもありますのでまだ何とも言えない部分はありますが、 導入されればかなり仕事はしやすくなると思います。 1点だけ問題点は、 型紙のseam同士を無理やりつなげるので接点に三角ポリゴンが多数できてしまい その接点を調整するのは現状かなり大変だとおもいます。 上記が改善されるととても良いと思います。

 

◆3D Sewing

こちらは3Dビュア上で縫い付けができるようになったのは縫い目を逆さにつなげてしまう心配がなくなったので とても便利になりました。

 

◆Sculpt

こちらに関しましては、正直う~~ん、、という感じです。 やはり専用のツールには勝てませんし、操作性も悪いし何よりスカルプトしにくいです。。

ポリゴンを分割すればスカルプトしやすいかな?と思ったのですが、重すぎて動かないのと軽くすると細かい皺を作りづらいのでこの機能はまだまだ保留かなぁというところです。

 

◆Trace Patterns with UV Map

今回この機能が一番便利だったかもしれません。 3Dツールで作成したOBJファイルのUV情報が型紙として使えるという機能です。 これができることで、型紙自体を3Dツールでも作成できるようになるので、 例えば、MDで作成した衣服のモデルをMAYAでインポート、少しUVなどを調整したりしたモデルを またMDにエクスポートができるというような行き来ができるようになります。 ただ検証をしてみましたが、読み込むモデルのポリ数が多いと処理できず落ちるみたいです・・・。 あまり逆パターンはないと思いますが、例えばリボンのようなパーツは作成しにくいので 別途ツールで作成してMDにエクスポートしてシミュレーションをかける等できるようになりそうです。

 

◆Automated Arrangement Point Creation

こちらも便利です、個別に作成したアバターをインポートする際ArrangementPointとBoundingVolumes をオートで作成してくれるようになりました。 シミュレーションに絶対必要というわけではないのですが、使う人にはとても便利です。

 

◆Adjust Trim Weight

こちらは用途にもよりますが、例えば、衣服のポケット中に重たいものが入っていたとしたら その重さを設定したシミュレーションをかけることができる設定です。

リメッシュしたモデルをそのまま使ってみてMAYA上でテクスチャーアサイン→レンダリングしてみました。

Marvelous Designerはお仕事の影響でバージョン3から覚え始めたのですが、もう機能がかなり増えました。

重要なのは自分の制作フローのなかでMarvelous Designerのどの機能が必要なのか?例えば、シワだけ取り込めればいいのであれば、すべてを覚える必要なんてありません。型紙をつくってシミュレーションをかけたモデルだけをエクスポートしてつかえればそれでいいということになりますし、逆にMarvelousだけで7割方衣装を完成させることも可能です。

キャラクター制作においては必要なツールなのでこれからも使っていこうと思います。

また新機能などでてきましたら検証していきたいと思います。

https://www.mitsunobu-ochi.com/notes/2712 より抜粋

 

Marvelous Designer について

Marvelous Designerでは、最先端のデザインソフトウェアで美しい3Dバーチャル衣服を作成することができます。最終的に時間を節約しながらクオリティを向上させるツールを使って、ご自身のデザインに命を宿します。

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