Match ノードは、とても便利なツールです。今回は Match ノードを見ていきましょう。
Match ノードを使うことで、実在のハイトマップデータを Gaea 上で正確な実スケール(現実の標高)に合わせる方法を手軽に実現できます。これによって、現実の地形データを忠実に再現した山や地形を作成できます。
Match ノードは、実在地形から取得したハイトマップのスケール(特に高さ)を、現実の値に合わせたいときに便利です。Match は、参照(Reference)を使って入力(Input)の高さを整合させるためのノードで、モードとして Height と Histogram を備えています。
著者の例では Grand Tetons のハイトマップを使っていますが、このハイトマップのスケールが本当に正しいかは確信が持てません。そこで、分かっている「山頂から麓(湖)までの高低差」を基準にして、スケールを合わせます。
手順は次のとおりです。まずハイトマップを読み込みます(著者は事前に少し下処理していますが、必須ではありません)。重要なのは、インポートの直後に AutoLevel を入れることです。これでハイトマップの高さが 0〜100%(=0〜1)のレンジを使うようにストレッチ されます。
次に Linear Gradient を追加し、そこに (高さの対応付けを行う)リマップ を使って、実世界の高さ情報を入れられるようにします(例:500m が Gaea 内の 0.2 に相当する、といった形で対応付けるイメージです)。著者のケースでは、湖面から山頂までが 2100m だと分かっているので、その値を入力して基準を作ります(入力欄によっては単位付き入力が可能な場合もあるので、可能なら m を付けて扱うと分かりやすくなります)。
そして、AutoLevel 済みの地形を Match の入力に接続すると、Match が地形の高さを 現実スケールに合うように整合 してくれます。
Match はクリエイティブにも使えます。たとえば著者は Voronoi を、ここにある Perlin ノイズ(ブロッブ感が強く、急斜面と深い谷がある)に似た性質へ寄せたいとします。そこで Voronoi を Match に入れて、モードを Histogram にします。すると参照側(Perlin)の ヒストグラム(値の分布)に合わせて、Voronoi 側の分布が調整され、Perlin のような塊っぽい傾向が出てきます。
ただしこれは Transpose のように形状を転写するのとは違います。Transpose は参照のキャラクター(ディテール)を移しつつ、入力のボリュームとシルエットを維持するタイプですが、Match(Histogram)は 値の分布を合わせる方向の処理です。
さらに参照側の Perlin を調整して、たとえば Gain を変えて分布を柔らかくすると、その変化が Match の結果にも反映されていきます。
もし大きな高さ(例:4000m)を扱ったときに、どこかで値が頭打ちになってクリップする場合は、Terrain Definition の Height(最大高さ)設定に当たっている可能性があります。必要に応じて Height 上限を引き上げることで、より高いレンジを扱えるようになります(既定値は環境やバージョン/設定によって異なりますが、例として Height=2,600m が既定として示されています)。
以上が Match ノードの紹介です。実在地形のハイトデータを扱うとき、とくに高さを現実スケールに合わせたい場面でとても便利なノードです。
